感動の山 大菩薩嶺 
展望の良い雷岩で休憩
1971年4月1日
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
八王子⇒塩山⇒裂石→丸川峠→大菩薩嶺→雷岩→大菩薩峠→小菅⇒奥多摩⇒八王子

 夜遅く何時ものように電車で八王子に行き中央線の最終列車に乗り込む、車内は意外と空いていたがやはり登山者が多く居る。八王子より約2時間で目指す塩山駅に到着する。塩山駅で登山者が60人程降りる夜中なので山に行く人が全てだった。

 駅より3分程歩いた所がバスターミナルになっていて200人程の人が行き先別に並んでいるバスの発車時間は4時でまだ2時間ほど時間があるので近くの食堂にてラーメンを食べる。寒いので暖かいラーメンはとても美味しく体も温まる。ゆっくりと食べたがまだ時間はあるがバスターミナルに行き座って待つ事にする。此処からは西沢渓谷方面、

 乾徳山方面と目指す大菩薩方面にバスが出ている。4時となりバスが入ってくる我々は2台目のバスに乗れる満員になると直ぐに出発する。塩山より約一時間終点の裂石に到着する。途中はまだ暗くて景色は見ることが出来なかった。裂石バス停には茶店が2軒開いていて登山者が利用している。


 私たちは懐中電灯を取り出して直ぐに歩き始める後ろから10名ほどついてくる、5分程歩くと道がハッキリしなくなって来たがどんどん登る、1時間程登った所で道を間違えた事に気が付くどうやら西よりの丸川峠に登ってきたらしい、でも丸川峠より大菩薩峠まで稜線を歩いて行けるので少々遠回りとなってしまったが、気にしないでどんどん登って行く。

 5〜6人あとから続いてくるのが確認できる。丸川峠に近づく頃東の空が明るくなって来る、振り返ると遠方には南アルプスの白い山波が連なっている、その下には靄が漂いぼんやりと甲府の町波が小さく見える。丁度7時頃白い息を吐きながら丸川峠に到着する。山小屋が一軒あるので小屋に入り休憩とする。気温はとても低いので小屋ではストーブがつけてあり、

 そばに寄って温まる。ストーブで温まってから外に出て見ると富士山が目の前に良く見える。此処丸川峠より眺める富士山も素晴らしく写真に収める。寒いので再び小屋で30分程休憩をしてから大菩薩嶺に向かう丁度太陽も顔を出し寒さが和らぐ。まだ日影には雪が多く残っている、丸川峠より大菩薩までは主に稜線の北側を登山道が通っているので雪が多い。

 丸川峠の東側斜面を登りきってしまうと緩やかな登り降りの登山道となり殆ど林の中で展望の利く所は殆どない。丸川峠より約一時間大菩薩嶺に到着する。登山者が10人ほど休憩をしているが此処は廻りが樹林で囲まれていて視界が無いが、逆に風を遮ってくれているので此処で朝食にする。

 早速インスタントのご飯を作り、次にインスタントのカレーを作り始める、お湯にパックを浸けて10分程で出来上がり。その間カメラを持って写真を撮る。カレーライスが出来上がり大菩薩嶺2057m頂きで食べる。此処は雪が30cmほど残っているのでじっと立っていると寒さが身にしみる。暖かいカレーライスを食べると体の心から温まってくる、

 腹も空いていたし温かい食べ物でとても美味しく食べられる。山で食べる食事は特別美味しい何時も感じる事だが、山へ行く楽しみの一つだ。体も温まったので後かたずけをして大菩薩峠に向かう、5分程行くと視界が開けて更に行くと大きな岩が露出している所に出る、此処が大菩薩随一の展望所、雷岩だ此処は南側斜面全体に熊笹で覆われている為眺めは抜群に良い、

 自然と雷岩の上で小休止となる天気はよく、空気がすんでいるので昼寝をしたい気持ちだが少々寒いので程ほどにする、南アルプス、富士山、三つ峠山と何時まで見ていても飽きる事が無い眺めだ。写真も何枚も撮る20分程雷岩で遊んでしまう。再びなだらかな草原をゆっくりと下り始める暫らく降ると右下方より唐松尾根からの登山道と合流する。

 この辺り一面も熊笹で樹木が一本も無いので視界を遮る物が無い。雷岩からはあまりにも景色が良過ぎるので自然と歩くのがゆったりしてしまう。十二分に大菩薩の良さを味わった。妙見岩の頭、賽の河原、を通って大菩薩峠に着く此処に山小屋介山荘があり小休止する。峠より3方向に道が在るので帰路はどうし様かとT氏と相談の結果左に降って小菅(奥多摩)方面に決める。




        
大菩薩嶺でラーメンを作って食べる 富士山の展望は抜群に良い 大菩薩峠
 

 まだ陽が高いので長いコースを選んだ大菩薩峠より北方向に此れから目指す奥多摩湖が見える、大菩薩峠で20分程休憩をした後小菅に向かって下り坂を行く。

 北側には雪が60cmほど残っている30分程降ると雪が無くなり更に30分程降ると急な降りとなる50分ほど急な降り道を降りると車道に出て途中左側に白糸の滝の標識があるので寄ってみる。小さな一筋の滝であまり見ごたえは無いが休憩するのには良い所だった。再び車道に戻り小菅に向かう。だんだん民家が見えてくる。更に行くと小菅バス停のある所に辿り着く。

 時刻を見ると40分程時間があるのでバス停の所で残っているインスタントラーメンを作って食べる。食べ終わる頃バスが来たので慌てて荷物を片付けてバスに織り込む。帰路は奥多摩駅に出て電車で立川、八王子経由で帰る