感動の山 天狗岳 
天狗岳を目指す
1972年6月30日〜7月2日
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
自宅⇒韮崎⇒松原湖⇒麦草峠⇒茅野⇒美しの森⇒本澤温泉林道⇒本澤温泉→夏沢沢峠→本澤温泉(泊)7月2日 本澤温泉→天狗岳→黒百合ヒュッテ→シラビソ小屋→本澤温泉→林道

21時30分登山の準備を済ませて車で八ヶ岳の天狗岳に行く事になる。 何時ものように津久井湖、相模湖を通り国道20号線を韮崎(0:30)まで行き右折して八ヶ岳山麓を走り松原湖に2時に到着此処で車中仮眠をする。早朝4時30分八千穂を回って麦草峠に向かう、途中れんげつつじが道路の両端に咲いている、曇り空の中で薄橙色の花が明るく鮮やかで目を楽しませてくれる。

 麦草峠に着く頃には空より雨が降ってくる峠付近は道も狭くて暗く雨に重ねて風も強く吹いて来たので麦草峠に寄らず通過する、8時00分茅野に到着する、茅野より20号線を戻って甲斐小泉を抜けて林道を走って美しの森(10:00)に出る。

 羽衣の池付近を歩いていると京都より3人で来た人達と話しながらの美しの森歩きとなる、羽衣池付近はつつじが満開でとても感動する、京都の3人はこれから小諸に行くので駐車場の所で見送る、暫らくすると清水より団体さんが来た食べ物が余っているみたいで私たちにお弁当や、お菓子などくれる。記念写真を一緒に撮る。一人でも多いほうが賑やかで良いのだ?

 団体さんを見送り再び松原湖に向かう、松原湖を過ぎて山の奥に入って行くと林道が狭くなり勾配も急になってくる、行ける所まで行こうと暫らく行くと、ジープが降ってくるのですれ違いが出来る所で待機していると、降りてきてすれ違って止まり、これより先は普通車では無理なので近くに駐車して待っていなさいと言われる、ジープはお客(登山者)を迎えに駅まで行ってくるので、

 待っていれば直ぐに引き返して来るので一緒に乗せて行くとの事なのだ、途中に車を停めて登山の用意をして待っている事にする、ジープはこの林道の突き当たりの標高2100mにある本沢温泉の送迎用の車で、良い所で逢って助かった。30分程でお客を4人乗せて戻ってくる私たち3人も一緒に乗せてもらい急な凸凹道をガタごととゆっくり登って行く20分程登った所で休憩をする。

 車のエンジンがオーバーヒートしないよう休ませているのだ。再び山道をゆっくり登って行く一面にレンゲツツジが咲き誇っている。素晴らしい眺めだ!!丁度花の満開時に当り幸運だった。16時丁度終点の本沢温泉に到着する。

 此処本沢温泉は白馬槍温泉に次いで本邦第二の高所温泉だ。荷物を小屋に降ろして直ぐに1時間程にある夏沢峠まで行って来る事にする、寝不足と疲れでキツイ1時間のコースになった。夏沢峠からは直ぐ左手に硫黄岳の絶壁が迫って来る、天候は曇りで明日に期待をかけて本沢温泉に戻る。

 温泉に入って今日の疲れを癒す事にする。温泉は離れになっていて小屋より渡り階段を下りてゆく湯船は木枠で出来ていて温泉は茶褐色で床は大きな石が敷いてある。温泉でゆっくりと疲れを癒し小屋に戻ると食事の支度が出来ている、食卓には途中で採って来た草の葉のてんぷらが有り食べてみると意外と美味しかった。今日は一日フルに動き回ったので寝床に入りぐっすりと眠れる。


        
美しの森 本澤温泉への悪路 本澤温泉

        
夏沢峠 天狗岳 天狗岳山頂

 7月2日朝起きて窓の外を覗くと天気は晴れている。朝食を早めに済ませて6時登山開始となる、今日は夏沢峠に行かず直接天狗岳に向かう稜線に出て天狗岳の登りで風が強く寒くなってくる、本沢温泉より約2時間東天狗岳山頂に登り着く。山頂よりの展望は良好で八ヶ岳の主峰赤岳をはじめ南アルプス、中央アルプス、御嶽山、北アルプス、浅間山、奥秩父の山々と360度の展望を味わえた。

 天狗岳を降ると風も止みのどかな山歩きとなる黒百合小屋に10時30分到着する。小屋の名前より一面に黒百合が咲いているのかと思っていたが黒百合の花は見えなかった。後で判った事だが想像していた黒百合は山ユリの花の色が黒い花と思っていたので当然見ることが出来なかったのだ。黒百合は高さ20〜30cm程で小さくて花は黒ではなく茶色の濃い色をしていて普通のユリとはまったく異なっている為気付かなかった。

 黒百合ヒュッテからは急な降りとなり降り切ると木を切り倒してある明るい所に出るこの付近には木材の運搬に利用したトロッコの軌道が残っている、ミドリ池湖畔に佇むしらびそ小屋に到着する此処も木が切り倒してあるので明るく森の中の静かな湖畔といった所だ小屋でコーラを買って喉を潤す(11:00)しらびそ小屋を後にして本沢出会いに戻り車の停めてある所まで戻る。(14:00)