感動の山 丹沢周歩 
鍋割山で休憩
1978年4月15日〜
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
木⇒玄倉⇒ユーシン→諸士平→雨山峠→カヤノキ棚の頭→鍋割峠→鍋割山→塔の岳→ 丹沢山→蛭が岳→臼が岳→桧洞丸→同角の頭→大石山→ユーシン⇒酒水の滝

 

早朝6時メンバー4人で一路丹沢に向かう 天気は良いが春特有の霞空で遠くの景色はぼんやりとしている、246号線を中川温泉方面に右折して玄倉に向かう、ダム工事と共に道路もすっかり良くなっている、玄倉までは快適な道路で運転が楽だったが、玄倉より先は道幅の狭いダートコースになり慎重に運転して行くと20分ほどで目指すユーシンロッジ前に着く。

 ここに車を止めて河原に下りて水の補給をしたり登山準備を始める、8時15分出発開始、林道を15分ほど戻った所の左手に登山道があったがうっかりすると見落としてしまいそうなはっきりしない登山口だ、右手に沢を見下ろしながらの、のどかな登山となる、一見西沢渓谷を小さくしたよな感じのする所だ。途中沢が涸れたところで小休止とする。目指す雨山峠は僅かな距離のようだ、

 再び登り始める気温が上がってきたのと併せて顔より汗が涌き出てくる。道が急になりジグザグに登るようになると直ぐに雨山峠に到着する、ここは展望があまり良くないが休憩用にテーブルがある、小休止する。雨山峠からは急な登りとなり一度降って鎖場を登りきった所で展望が有るので再び休憩にする。 隣の山並みがハッキリ望める目前の大石山から右のほうに桧洞丸、臼が岳、蛭が岳、そして丹沢山とこれから歩くコースの山並みが連なっている。5分ほど行くとカヤノキ棚の頭と記された標識が立っていた。ここから鍋割峠に降って行くカヤノキ棚の頭より約15分鍋割峠に到着、この登山コースはあまり歩く人が少ないらしく少々荒れている、

        
雨山峠に向かう ガスで視界が悪い 鍋割山荘

 
 再び鍋割山の急な登りとなり、どんどん高度を増して行き1272m鍋割山の頂に到着する。山頂には小屋が一軒有り、大きな木が無い為360度の展望だ。小屋の前の草むらで軽い食事とする天気は良いので一眠りする、なんとものどかな山頂だ、1時間ほど山頂で過ごす、先がまだ長いので早々に出発する、鍋割山からは登り降りの少ないのどかな稜線歩きで何時の間にか大丸、小丸の小さなピークを過ぎて、右前方に大倉尾根を登って行く登山者が見えてくる。

 丁度お昼なので日当りの良い斜面に腰を下して食事をしているグループが多く見られる、金冷やしで大倉尾根と合流すると急に登山者が多くなる、目指す塔の岳への最後の登りとなる、雪解け時期なので登山道はどろどろになっていて歩きにくい疲れも出て来て苦しい登りとなる、ようやく塔の岳山頂にたどり着く。山頂には登山者が70名ほど登って来ていてにぎやかな風景となっている。

 山頂は風が強いので少々降った所で昼食にする、 ザックより食料を取り出してインスタントラーメンや缶詰め等で済ませる、水が少なくなったので10分程降った所に水を汲みに行く、やはり降り道も雪解けでどろどろとなっていて歩きにくい、ポリタンクに水を補給して再び山頂に戻る。急な登りなので息が苦しく疲れる。塔の岳山頂を14時30分出発する、

 まだ雪が残っている登山道をスリップに注意しながら降って行き、日高、竜が馬場の緩いピークを越えて丹沢山頂に15時40分到着。予定では丹沢山のみやま山荘で泊まるつもりでいたが、 まだ時間的に」早いので休憩後蛭が岳まで行く事になる。丹沢山頂には登山者に餌をねだっている鹿が一頭居た。丹沢山の降りも同様にどろどろの登山道を降る、

 おまけに所々凍っているのでスリップしそうになり慎重に降る、慎重に足を運んでいたのだが、一度スリップして転がってしまう、幸いにもズボンが少々汚れただけですんだ、蛭が岳山荘に着く頃には乾いてしまうだろうと思い再び慎重に歩き始める。不動の峰付近まで来ると赤土から砂礫に変り、

丹沢山 鹿のお出迎え 蛭ケ岳目指し尾根道を行く 檜洞丸目指して 蛭ケ岳から

  どろどろ道が無くなって歩き易くなって来たが、今日は長い行程を歩いているので疲れで足が思うように動かなくなって来た。ペースがグーンと落ちる。不動の峰を過ぎて棚沢の頭を越えて鬼が岩に出たとき、目前に今日の宿泊する蛭が岳山荘が蛭が岳の山頂に見えて来てホッとしたがまだ鬼が岩を降り蛭が岳の登りが残っている、

 降りは意外と楽に歩けたが蛭が岳の登りとなると急に疲れが出て来てなかなか山頂に近かずかない、何度か足を止めて休み山頂まであと30m程の所で後方から来た7人ほどのグループに追い抜かれる、最後の力を振り絞り蛭が岳山頂に17時40分到着する。今日は良くも長いコースを歩いて来たのに自分自身感心する。

 直ぐに小屋に入り待望の食事の準備を始める、ザックより食料を全て出して、明日の分を残して今夜は盛大に食事を行う事にする。先ずはお茶を入れて一杯飲みながら準備に取り掛かる。ラジュースを2台持って来ているので1台をインスタントラーメン、もう1台で焼肉を作り始めるそして次にお酒を温めながら、おつまみを出したりして山での宴の準備完了

 始めにお酒を全員で乾杯を合図に食べ始める、肉も良く出来ているしキューリの漬物も美味しいし、特にお酒が腹に浸透して実に美味い!!満足の山!!感動の山での宴会だ。お酒、ソーセージ、焼肉、きゅうりの漬物、コーンにマヨネーズ、果物各種、カンズメ類、他、よくもこんなに多くの食料を持って来たのに再度感心する。

 ほろ酔い気分で話も弾み2時間ほどの楽しい宴となった。外もすっかり夜の色となっているので素早く後かたずけを済ませる、風が強くなって来ていることと天候が悪くなって来ているので明日の行動がちょいと気になるがシュラフにもぐって寝る事にする。

 4月16日4時起床、外はまだうす暗いが朝食の支度を始める、水が無いので雪を取りに外に出ると外は霧と風が強く吹いている、今にも雨が降って来そうな雲行きだ、小屋に戻って早速雪を溶かしてお茶を入れる、お茶を飲みながら準備を始める、T氏はお茶を飲んでいる時に起きてきたがk、H両氏はまだ起きてこないので呼びに行く


 
眠そうな顔して起きてくる外もほのぼのと明るくなって来た、然しながら天気は良くならない雲が目の前を飛んで行く、その雲間より時折り山波が一瞬見える軽く朝食を済ませて出発準備をする、昨日は山小屋でお茶を出して貰えなかったので今朝お茶を貰って飲む。6時30分蛭が岳山荘を出発する目指すは桧洞丸、山頂より急な降り道を一挙に降るそして次はミカゲ沢の頭の登りとなる

 登り降りが激しくなって臼が岳をを過ぎて降り始める頃から雨がすこし降ってくる。おまけに登山道が一番悪い所で何度もスリップしながらの降りとなる、ようやく悪路を過ぎて神ノ川乗越に出る、桧洞丸方面より来た登山者に状況を聞くと、桧洞丸を出た時はこんなに天気は悪く富士山が見えたと言われる。更に進み金山乗越からは桧洞丸目指して急な登り道を行く、

 天気は相変わらず悪い、桧洞丸山頂まではかなり長い登りでペースが落ちるさらに行くといくらか緩やかな登山道となりブナの林の中に入って行くと桧洞丸山頂に建つ青が岳山荘が見えて来る、

 ブナの林の路傍には土の上にチョコンとバイケイソウの芽が出ている、今日は蛭が岳山荘を出発してから一度も休憩を取らずに一挙に桧洞丸山頂まで歩いてしまった。青が岳山荘に寄ってお茶をご馳走になる山小屋の主人と色々と話が弾み40分程話し込んでしまう天気は相変わらず悪いがどうやら雨は上がっている、


 9時30分青が岳山荘を出発する桧洞丸山頂を越えて一路下山口のユーシンを目指すツツジコースの分岐、そして石棚山稜の分岐を通過して同角の頭の急な登りとなるペースが落ちるk,H両氏は調子よくだいぶ先を歩いて行く3分程遅れて同角の頭に到着する急な登りで疲れたので此処で小休止する、ザックより食べ物を出して口に入れる、

 山頂はブナ等の樹木であまり展望は望めないがテーブルが設けてあり休憩するには良い所だ天気は相変わらずで、霧に包まれた山頂はなんとなく神秘的な感じが漂う所だ。10時30分同角の頭を出発するいよいよザンザ洞のキレットの通過となる、いたる所に梯子や鎖が取り付けてあり意外と楽に通過できる、でもちょいとスリルを味わうことが出来る所だ

 ザンザ洞の頭を何時の間にか過ぎてしまいロープと鎖の設けてある急な登りとなる足場は砂を撒いた様な状態で足が地面に着かず不安定な状態なので登るのに一苦労する、登りきった所に大きな石があり展望が良い所に出る山の名前も大石山と言い、なるほどと思える、

 ここのベンチで再び休憩を取る、後一時間程でユーシンに降れるので気持ちが楽になる天気がよければ縦走した山波が眺められるのだが霧で視界は遮られている。11時40分大石山を出発してユーシン目指して下山する大石山からは急降下の降りでどんどん沢が近くに見えて来る沢の際にユーシンロッジの屋根が見えて来たが膝がガクガクして来て足を上手くコントロール出来なくなってしまう

 大石山より40分程で河原に到着する、以前来た時には河原に吊橋が架かっていたのだが、無くなっているので石伝いに川を渡ってユーシンロッジに行く直ぐに車を止めてある所に行きザックを降ろして河原で昼食をしようとラジュースに火を着けたが風が強くて思うように行かず、車に戻り乗り込んで別の所で昼食にする事にする、13時車で帰路を辿る、

 246号に出る手前の中川の川岸は桜が満開に咲いていて桜のトンネルとなっている246号を左折して暫らく行った所で右折して酒水の滝に行く滝の傍でビールを買って滝を眺めながらの昼食にする。一時間程滝見昼食を取り再び車に戻り帰路を辿る5時40分帰宅