感動の山 蝶が岳 
蝶が岳からの展望
1978年6月10 日
ルート平面図
省略



ルート断面図 
自宅⇒相模湖IC⇒甲府⇒塩尻⇒松本⇒上高地→徳沢→横尾→蝶が岳→長壁山→徳沢→明神(泊)→上高地⇒塩尻⇒茅野⇒武川⇒甘利山⇒甲府⇒帰宅
 


 9日の夜F氏より電話での誘いで急に山へ行く事になる、急いで荷物を纏めているとF氏が車で迎えに来る午後11時40分一路アルプスに向かう、車の中で何処に行くか話しながらの走行になる色々と候補が出るがなかなか決まらない、とりあえず甲府方面に向かう。

 尾瀬に行こうか?上高地に行こうか?..上高地から蝶が岳に行く事に決まる。以上の如く山に行く事になり完全な準備は出来ずインスタントラーメン2個と缶詰め2個の食事の用意しか出来なかった。相模湖より中央高速に入り甲府...塩尻..を過ぎて松本より左折して梓川に沿って行く途中沢渡当りより夜が明けてくる山の姿がだんだんと見えてくる

 釜トンネルを抜けて大正池の辺に車を止めて夜が明けてゆく上高地の写真を撮る、此処は絶好の撮影ポイントなのでカメラマンが大勢来ている我々は直ぐに車に戻り河童橋の駐車場に車を置いて登山準備にかかる。 6月10日6時河童橋を出発登山開始となる明神に向かって梓川の右岸を急ぎ足で歩く。約30分明神のヨシキヤに着く、此処でパンを買って食べたが、なかなか喉にとうりにくい再び歩き始める、約40分徳沢に着く、 小梨の花が枝一面に白い花を付けている、明神を背景にして 数枚の写真を撮る5分程してから横尾に向かう意外と長く感じる林道歩きだ、急ぎ足で歩いて来たので少々足が疲れる。9時30分横尾に到着する、此処で朝食にするのだがまだ先が長いのでコーンの缶詰めとソーセージで済ませる、河原に出て梓川の流れで顔を洗う冷たくてとても気持ちが良い。 サーいよいよ此処からが登山開始となる樹林帯のジグザグ道を急激に登り始める汗を拭いながら30分程登ると一部分視界が開ける、振り返って見ると穂高の峰々と槍ヶ岳の鋭鋒が見える早速カメラを取り出して槍と穂高に焦点を合わせ数枚シャッターを切る。 直ぐ上に槍見台と書かれた標識が立っていて、なるほどと思った。


        
大正池と穂高
雪渓の途中で一休み
なだらかな稜線は抜群の展望
  再び樹林帯の ジグザグ道を登る途中数回休み登り続けると次第に足元の残雪が多くなってくる、登るにつれて一面の雪道となりスリップしないよう慎重に登る、横尾から約5時間、樹林帯を抜けて稜線の直ぐ近くに出る。長い樹林帯の登りだった此処でインスタントラーメンを作って昼食とする。 
 稜線からの眺めは360度の展望で目前に前穂高、奥穂高、唐沢岳、北穂、槍が岳と続き穂高の左には焼岳、乗鞍、御嶽山、中アルプス、南アルプスそして八ヶ岳と日本の主な山岳は全て見えてしまいそうな眺めだ此処から南に20分ほど行った所に蝶が岳ヒュッテがある、 20分の道程を約2時間かけて写真を撮りながら歩く何時の間にか蝶が岳山頂を通り過ぎてしまった様だ、稜線に出て直ぐ近くに蝶が岳2664mの山頂になっていたみたいだ平坦な稜線なので気が付かなかった。それに穂高、槍の眺めに気を取られて山頂の標識を見落としてしまったらしい。なんと言っても穂高、槍の眺めで此処蝶が岳に勝る所はまずは無いだろう。

        
槍ヶ岳が目前に 蝶が岳山荘と槍 稜線からの展望
 

 穂高、槍の特等席だ、幸いに天候に恵まれ視界も抜群に良い夜行で来た疲れと眠気が一変で吹き飛んでしまう!!約3時蝶が岳ヒュッテに到着したが残念なことに閉まっていた。此処で食事を頼むつもりでいたのだが生憎営業していないので水の補給も出来ず、

 今回は急に来てしまったので仕方が無い、食料も先ほど食べたラーメンとコーンの缶詰めとソーセージだけでザックには食べ物は無いし水も全て飲んでしまった。降るのみ!!でも腹も空いていないし喉も渇いていないのであまり気にならず降る事になるF氏は食料よりカメラの方が気になるみたいで山に向けてシャッターを切っている。

 午後3時蝶が岳ヒュッテを後に長塀山2565mを経て徳沢に降る蝶が岳ヒュッテより15分程降ると樹林帯に入ってしまい再び残雪の降りとなる樹林帯に入った所で横尾よりの登りで逢った人と再び一緒になり水を飲ませてもらう、大いに助かった。  F氏は今日始めて履いて来た登山靴なのでまだ足に馴染まず降るペースが落ちる20分程降ると2〜3分ほど休みを何度か繰り返しながらの降りとなる。徳沢に近くなった辺りで先ほど水を分けてくれた人に再び一緒になり一息入れる事にする水を分けてくれると言うのでお礼に紅茶を入れる事にする、

 早速コッフェルとバーナーを取り出しお湯を沸かす。丁度コップ3杯分あり、水を飲むより紅茶の方がはるかに美味しく飲めるし体も温まるので大変良い休憩となる。再び降り始めるがF氏の足取りが重い、靴擦れで足が痛むみたいで自然とスローペースになる、樹林帯の中の登山道で眺めは無く単調な降りの為余計に疲れを感じる、

 次第に足元の残雪が無くなり徳沢近しと!感じ取れる。梓川の水音も次第に大きくなってきて暫らく降ると徳沢に出る、6時30分到着行きに小梨の花が満開になっていた所だが今は夕暮れ時で薄暗く徳沢山荘の灯火が目に入る、長く感じた下山コースだった。徳沢山荘でカレーを食べてコーラーを飲み腹ごしらえをする、

 此処からは林道なので後は林道を上高地まで約2時間の距離となる。日が暮れて来たので急いで上高地に向かうがなかなか足取りが重い、今日は早朝より歩きどうしなので仕方が無い、次第に暗くなり足元の確認を慎重に林道を歩く。照明を持って来ていないので途中で石に躓き危ない所だった、明神に8時到着、今日は帰る予定でいたが明神に泊まる事にする。

 到着が遅かったので食事は無し、代わりにインスタントのヤキソバを作ってもらい夕食とする。F氏は腹が空いていないと言うことで夕食は抜きとする、直ぐに風呂に行き一日の疲れを癒す、消灯が9時なので風呂より出ると直ぐに寝床に入る。

 6月11日朝4時起床!素早く支度をして外に出るまだ日が昇っていないので薄暗い、明神池を眺めてくる。4時30分明神を出発する段々と空が明るくなって来る、しかし天候は悪くなるみたい、河童橋の近くに来た所で雨になって来た。河童橋の際にある駐車場に着いた時は既に雨は止んでいた。F氏が暖かいコーヒーを買ってきたので上高地の美味しい空気とコーヒーで最高の気分となる。  靴を履き替えザックを車に積み込み太正館の近くまで車で行きカメラを持って太正池を歩き回って来る。1時間程して車に戻って帰路を辿る、難所の釜トンネルも3分程待っただけで通過できる車が少ないので楽に走れる、腹も空いてきたので島々駅で車を止めて近くの食堂に入って朝の定食を食べる

 色々とおかずがが付いていてとっても美味しかったし値段が300円には更に満足車に戻り帰路を辿る、松本に入らず途中の鍋割の信号より右折して山形経由で塩尻に出る塩尻峠を越して諏訪から国道を外れて湖岸を走る途中で車を止めてF氏が珍しいコーラーの大缶を3個買ってくる、

 再び国道20号に合流する、長野県と山梨県の堺の国界橋を過ぎ穴山橋を渡る手前で20号を右折して甘利山に向かう事にする路がはっきりしていないのと標識がないので行過ぎてしまい近くのお店で甘利山への裏道を教えてもらい3Km程戻った材木屋の所を左に入って行く

 川に沿って山の懐に入って行く途中御座石鉱泉の路を右に見送って青木鉱泉を過ぎて甘利山に到着する、ガスがかかっていて展望は無し時折雨が降ってきて天候の回復は望めそうもない期待していたレンゲツツジの花もまだ7分咲きで見ごろは2週間ほど先らしい。

 再び走り始める今度は降りで5分程降った所にある椹池の辺りで空は晴れてきた、甘利山の山頂だけがガスに覆われているみたいだ、再び20号に入って中央高速に入り4時30分帰着する。