感動の山 茶臼岳 
嶺の茶屋から茶臼岳を目指す
1978年7月22日〜23日
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
上野⇒黒磯⇒峠の茶屋 → 嶺の茶屋→茶臼岳→牛首→南月山→黒尾谷山→ハイランド入り口⇒湯本⇒黒磯⇒大宮⇒渋谷⇒帰宅

 


上野23:55⇒2:30⇒黒磯2:40⇒3:35峠の茶屋→4:25峰の茶屋5:50→茶臼岳6:40→ 8:50牛首10:30→11:40南月山→12:10黒尾谷山12:40→14:20ハイランド口15:00⇒15:30湯本16:20⇒17:05 黒磯17:16⇒20:10大宮⇒21:05渋谷⇒22:00帰宅


 横浜線東神奈川で待合せ5人のメンバーで一路栃木県茶臼山を目指す、 上野駅に1時間ほど前に着いたがホームにはもう既に大勢の列が出来ている。16番ホームの最後列に並ぶ 10分前に列車が入って来る。どうにか並んでいた人たちは全員座れたみたいだ、23時55分上野駅を発車する、

 先の短い乗車なのでビールやジュースを飲みながら 5人で雑談していたが次第に声が小さくなり眠気が刺してくる下車駅の黒磯も近くになった頃T氏は眠ってしまう。 夜中の2:30分黒磯駅に定刻に着くT氏をたたき起こして列車から降りる。

 黒磯駅で30人ほど登山者が降りる ベンチで仮眠している者もいるバスの始発は6時過ぎなのでタクシーで峠の茶屋まで向かう、 4号線に出て北に向かい10分ほど走った所で?橋を渡り左に折れて松並木の中を進む、 運転手の話によると昨日は天気が悪かったが今日は山の上に有る温泉の灯火が見えるので 天気の心配はないと教えてくれる。

 湯本温泉の街中を通りどんどん高度を増してゆく、 大丸温泉を過ぎロープウェイの駅を過ぎ5分ほど行くと峠の茶屋の広場に着く


        
ハクサンシャジン 火山ガスの吹き出す斜面を素早く通過 牛首で休憩


  車はここまでで後は歩く事になる3時35分登山開始、 懐中電灯で足元を照らしながらの登山となる 100mほど歩いた所で水を補給するのを忘れたことに気が付き茶屋まで引き返して水を補給してくる 峠の茶屋はまだ夜中なので閉まっていたが外に水道があったので助かった。

 真夜中の山道を懐中電灯の 明かりを頼りに峰の茶屋を目指す。時折り雲の合間より月が顔を出すが直に隠れてしまう。20分程登ると 岩のゴロゴロした緩やかな登山道となり茶臼岳と朝日岳とのコル(鞍部)に峰の茶屋が見えてくる。 歩き始めて約40分峰の茶屋に到着する。空もだいぶ明るくなって来たが天気は良くないみたい。

 此処でザックを降ろしてお茶や、コーヒーを作って飲みながらの早い朝食とする。小屋は無人でベンチが 6台ほど設置してある。小屋は岩と木の粗末な作りだが雨風は凌げるので登山者にはありがたい施設だ。 強い風が裏の谷から吹き上げてきてじっとしていると寒くなって来る。辺りに有るごみや木で焚き火をして 体を温める。

 真夏だと言うのにやはり山の気候は平地と著しく違う事が明確に解る。一時間程休んでいると 二人の登山者が登って来る、暫らくすると徐々に登山者が多く登って来る、一番のバスが到着したみたいだ。 何人かの登山者と一緒になって茶臼だけを目指す、茶臼岳へと続く登山道は峰の茶屋より右回りに半周回って 山頂に続いている

 途中でロープウェイ駅からの登山道と合流して岩のゴロゴロしている緑の無い登山道を登って 1915mの山頂に出る。峰の茶屋から約50分。山頂からの展望は あいにく候が悪いので望めない。時折り霧の晴れ間より黒磯方面が見える、目前の朝日岳山頂は霧でまったく 見えない。お釜を一巡りして再び峰の茶屋前の分岐点まで下山する。

 分岐点よりガスの噴出している所を風向きを 交して素早く通過すると牛首と言われている十字路に出る、I氏とN氏二人が一時間程遅れてくる。 峰の茶や付近でお茶を作って飲んでいて遅れてきた。此処は茶臼岳と緑の南月山との中間で広々とした 明るい所なので約1時以上休憩をする。

 二度目の朝食となりのんびりする。T氏は食欲旺盛だ、元気でよい事だ。 10時30分出発する牛首を境として山のムードは一変する。米ツツジの小さな白い花、ミヤマシャジンの 可憐な薄紫の花などが周りの這い松の緑と熊笹の緑とがマッチしていて登山者の疲れを癒してくれる。

 感動する一時になる「感動の山」!北アルプスの槍や穂高などはアルペンムードは満点だが静かな山歩きは 到底不可能だ。南月山は訪れる登山者も少ないので静かなのんびり山歩きには最高に良い所だ。 さらに天気も回復して来ているのでなおさら癒される。後ろを振り向けば頭を霧で隠した茶臼岳の斜面を 一列になって大勢の登山者が登って行く影が小さく眺められる。
 南月山から先は急な降りとなり黒尾谷山とのコル (鞍部)まで一機に降る途中で一時雨が降って来たが直ぐに止んでしまう。降りの惰性で次の登りを登り始めたが 直ぐにペースがダウンする、無理をすると余計疲れるので小休止する。やはり登りはきつく汗が出るし疲れも出る、

 黒尾谷山頂に12時10分到着ちょうど昼時なので展望の無い山頂を通過して10分程降った所で展望の良い大きな 岩がある所に出たので荷物を降ろして昼食にする。最後の食事となるのでザックより食べ物を全て出して見るミカンの缶詰、 あんみつ、きゅうり、パン、その他、今回は良く食べる山登りだ12時40分下山開始、

 樹林帯の中をジグザグに 降る道が暫らく続く、足元には小柄なギボシ(ミズギボシ)が群生している。紫の可憐な花が登山道に沿って咲いている。 1時間ほど降ると那須高原の別荘地帯に出る別荘地帯までミズギボシの花に癒されながら降ってくる。 40分程別送地帯の道路を歩くとバスの通っているハイランド入口に辿り着く。

 公衆電話でタクシーを呼んで 湯本温泉で湯に浸かり今日の疲れを癒してから帰ることにする。タクシーを待っている所を間違えて 連絡したので。少々遅くなってしまった。湯本温泉鹿の湯に入る木組みの枠で出来ている昔ながらの 混浴温泉だ谷川に沿って木造切妻の建物の中に6槽一列に温度別並んでいる、中間に衝立が置いてあり地元の 老人らしい人が多く浸かっている。

 温度の高い湯に入ってしまったので直ぐに出て温度の低い湯に浸かりなおす。 汗をかいた後なのでサッパリする。外に出て水で顔を洗うとさらにサッパリする同行した両女子は近くの 共同浴場へ行って湯に浸かってきた。16時20分タクシーに乗って黒磯駅に戻る。列車の発車ぎりぎりに 着いたので切符を買わず列車に飛び乗る。

 乗ってから解ったのだがこの列車は大宮行きの鈍行列車なので 意外と空いていて席は空いている後の急行に乗り換えても20分程しか違いがないのでこのままゆっくりと 座って帰れる大宮、赤羽、渋谷と乗り継いで22時に帰宅、楽しい登山で長い一日となった

上野⇒黒磯 2500 東京⇒黒磯 2500円  黒磯⇒峠の茶屋 タクシー4000円/5人  湯本⇒黒磯 タクシー 2310円/5人
ハイランド口⇒湯本 タクシー 1520/5人   黒磯⇒東京 1760円

ハイランド口⇒湯本温泉タクシー 1520円/5人   入浴料 130円

湯本温泉⇒黒磯 タクシー 2310円/5人   黒磯⇒東京 1600円