感動の山 大菩薩嶺 
大菩薩嶺
1997年6月2日
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
高尾⇒大月⇒甲斐大和⇒上日川峠⇒富士見山荘→大菩薩峠→中里介山文学碑→賽の河原→雷岩→大菩薩嶺→雷岩→唐松尾根→福ちゃん荘⇒上日川峠⇒景徳院⇒甲斐大和道の駅⇒八王子

 
早朝高尾駅で待ち合わせて一路大月に向う長い笹子トンネルを抜けて直ぐに国道20号線を右に折れて田野の景徳院を右手に見送り日川に沿って山道を登って行く、次第に谷が深くなり竜門峡に架かる吊橋(竜門橋)を左手に見ながら進む田野鉱泉を過ぎて高度を増して行くと天目山栖雲寺の石垣の下を通って樹林帯の中に入って行くと右手に嵯峨塩鉱泉の一軒屋があり、どんどん山の中に入って行くと何か大規模な工事をしている所に出る、

 新たに林道が作られていて以前来た時と様子が変っていて道を間違えた?と錯覚をする、後で解った事だがダム工事を開始しているのだ、そのため林道を迂回して通過することになった。工事現場を過ぎて上日川峠に出る長兵衛山荘の脇を奥に進む。狭くて急な道なので慎重に運転をして行く福ちゃん荘を過ぎて富士見山荘の手前の所に駐車スペースがあるので車を停めて登山準備をする。

大菩薩峠を目指して 大菩薩峠の介山荘 避難小屋のある旧峠賽の河原 大菩薩嶺2056m山頂

 車の通れる林道を勝縁荘まで歩き、勝縁荘より登山道となるが荷物運搬用のキャタピラ車が通れる様に道が整備してあり楽に歩ける。始めは新緑の初々しい樹林帯の中を緩やかに登って行くが登るに従い空が広がってきて峠が近いと感じるつつじの花が一段と周りの緑と対照的に引立っている。歩き始めて約30分さらに空が広がり大菩薩峠1897mに出る。

 峠の道筋に沿って両側に山小屋が軒を並べている。あいにく展望は梅雨空で望めないが気持ちの良い草原状の尾根が目前に続いている、峠で小休止した後尾根を登り始めると直ぐに大菩薩峠を全国的に有名にした中里介山の文学碑が立っている。目前の登山道を登ってゆくと親不知の頭の標柱が立っている。親不知の頭より振り返り下方を見ると先ほど車で通過した工事中の所は大きなダムを作って人造湖が出来ているのに気が付く。

 大菩薩峠よりの景観も大きく変ってしまう事に複雑な気持ちになる。親不知の頭を越えて降った所が避難小屋の建つ賽の河原で、此処は旧峠で霧が出たりして視界が悪い時には注意が必要だ。大菩薩峠から雷岩までの約1時間のコースは草原状の尾根で展望は最高に良い所だ、登山者に人気がある理由は展望が良く雲の上を歩いている様で気持ちよく楽に歩ける事が要因となっている。

 今日はあいにく梅雨空で遠くの視界は無いが充分大菩薩峠の良さを味わえる。所どころに岩が露出する草原状の登山道を登ってゆくと神部岩で左に降る富士見新道(通行禁止)を見送り、さらに10分程登ると雷岩に着く此処は大菩薩で随一の展望地で視界がよければ目前に御坂山塊、富士山、南アルプス、と連なる大パノラマが展開する。

 雷岩韓は車を停めた近くの福ちゃん荘まで登山道(唐松尾根)が通じている。雷岩の展望地を通過して最高地点の大菩薩嶺に向う。雷岩からは草原と分かれて薄暗い樹林帯の中にはいって行き10分程で3等三角点のある大菩薩嶺2056mの山頂に着く。標高が高いせいか霧が濃くなって時折り霧雨状態になってくる。30名ほどの登山者が休憩をしているが、あいにくの天気なので早々に登山開始として山頂を去って行く。

 霧が流れる行く山頂で記念写真を撮り我々の雷岩まで引き返す。帰路は雷岩より直接唐松尾根を降る事にする。雷岩よりほぼ一直線に降るため道が急で注意が必要だが霧もあがり視界も良くなって来たのでのんびり降る事が出来る。降るに連れて草原から樹林へと変って行き新緑にまざって紅色の蕾が今にも花を開かせそうに輝かせている。またツツジの花がピンク色に一際新緑に映えている。

 唐松の繁る林の中に入って来ると次第に登山道も緩やかになり福ちゃん荘前に飛び出す。福ちゃん荘前の林道を僅かに戻り富士見山荘手前の車を置いてある所に戻る。

 車に乗り込み帰路を辿る上日川峠に戻り田野の天目山景徳院に寄って甲斐の武田家終焉の地を散足して歴史の一端に浸ってくる。景徳院境内には色々の花が所狭しと咲いている。
景徳院を後に国道20号線に出て直ぐに甲斐大和道の駅があり此処に寄ってお土産等を買って帰る。何時からか地名が変ったらしい。以前は中央線の初鹿野駅が近くに有ったのだが、今は甲斐大和と改名したらしい。