感動の山 尾瀬 
尾瀬ヶ原から尾瀬沼を目指して
1998年5月31日
ルート平面図
省略



ルート断面図 省略
戸倉→鳩待ち峠→山の鼻→下田代十字路(与四郎小屋泊)→尾瀬沼→大江湿原→長蔵小屋→三平峠→一之瀬→大清水→戸倉

 
 5月30日メンバー5人で一路尾瀬に向かう関越自動車道を利用して沼田ICで一般国道を奥日光方面に向かい途中、休憩を兼ねて吹割の滝を見学して来る。鎌田より国道を左手に入って行き戸倉の駐車場に車を止めて戸倉よりマイクロバスに乗り換えて鳩待峠まで行く、戸倉より先は一般者の通行禁止となっているため、鳩待峠を丁度12時30分尾瀬ヶ原の西の端の山の鼻に降って行く。天気は良好で気持ちも良く快適に歩いて行ける。

 鳩待峠より約一時間山の鼻に出る、尾瀬ヶ原の眺めの良いテーブルに腰を下ろして昼食にする昼時なので此処でも大勢の登山者が昼食や休憩を取っている。いよいよ大草原(湿原)に設けられた木道歩きとなる、途中には池沼群が多く点在していて珍しい植物が自生している。
 鳩待峠や山の鼻には大勢の登山者が休憩していたのだが尾瀬ヶ原を歩いて行くと殆んど人影が見えないほど静かで時折り数人の登山者のすれ違う程度だ。途中で何度か休憩を取りながらのんびりと歩く。竜宮小屋を通過して暫らく行くと遥か前方に今日の宿泊予定地の下田代十字路にある山小屋が見えてくる。自然と歩行がゆっくりとなる、下田代十字路は丁度尾瀬ヶ原と尾瀬沼との要となっている所で山小屋が数件ある。
鳩待ち峠の山小屋 休憩所 山小屋近し 大江湿原 長蔵小屋前で休憩

 宿泊予定の弥四郎小屋に行き宿泊手続を済ませる。Tさんの親類が経営する山小屋なので事前に予約してあり、山小屋の主人のご好意で2階の一番眺めの良い部屋を利用させてもらう。さらにビール等の差し入れまで頂き気使いに感謝する。荷物を置いてから近辺を散足する。陽が落ちて来るにしたがって次第に気温も下がって来て吐息が白く見える。体が冷えてきたので早々に小屋に引き返す。

 2階の窓辺からは尾瀬ヶ原が一望に見渡せて暮れ行く尾瀬ヶ原の先に至仏山が残照に赤く染まっている。至仏の姿が次第に赤より黒に染まって行き夕闇の尾瀬ヶ原になって行く。夕食の案内があり1階の食堂に行く調理場は湯気が上がっていてなにやらご馳走を期待する10畳ほどの食堂に30人程席が設けてありほぼ満員状態での夕食となる。出てきた物は具の多く入っている味噌汁と特性のカレーライスでとても美味しく食べられる。

 食後部屋に戻り明日の準備を済ませたり、又お風呂にも入れて最高の山での宿泊となる。夜中にふと目が覚めてカーテンの合間より外を見るとビックリ!!満天の夜空に大きな星が無数に輝いているでは暫らく夜空の星に見とれてしまう。周囲に明かりが無く天候が良いので、星が大きくはっきりと見える。感動の山歩きに感動の星空を見ることが出来る。

 6月1日6時起床。今日も天気は良く快晴となる。直ぐに朝食を済ませて山小屋の主人達にお礼を述べて7時弥四郎小屋を出発する。尾瀬ヶ原と尾瀬沼を結ぶ峠を越える登山道で広葉樹林帯の中に出来た道を緩やかに登ってゆく。今日は大勢の登山者が1部で行列を作っている、朝のラシュアワーといった所だ。

 沢に沿った針葉樹林帯の中を登って行き白砂峠を越えて降って行くと小さな湿原に出る木道が設置されていて中間に休憩できるベンチが有り、明るい湿原で天気もよく気持ちが良いので此処で休憩とする峠辺りまでは大勢の登山者がいたが此処は意外と登山者が見えないのでさらにのんびり休憩できる。

 湿原を注意してみると、小さな丈の花がひっそりと多く咲いている。黄色い花のチングルマ、薄紫色のフデリンドウやスミレの花が咲いている。尾瀬沼の西端の沼尻に8時30分到着尾瀬沼を左回りに半周して尾瀬で一番花が多く見られる大江湿原に出る。

 大江湿原は燧ケ岳の裾野の一角で尾瀬沼に接している明るい湿原で尾瀬沼の辺に長蔵小屋がある。大江湿原を横切って長蔵小屋で休憩とする。暫らく此処で写真をとったりして充分山の美味しい空気を吸って景色を楽しむ。昨日も、今日も晴天に恵まれて景色は抜群によく雨の心配は皆無だった。

 長蔵小屋を後にして尾瀬沼の辺を回り三平峠に向かう尾瀬沼山荘の所で尾瀬沼と分かれて樹林帯の中を登って行く、10分程で三平峠に出る、振り返り最後の燧ケ岳の姿に別れを告げる。三平峠からは急な登山道を2時間ほど降ると一之瀬の林道に出る一之瀬からは幅の広い林道を約一時間歩き大清水のバス停に到着する。

 バスに乗って車の置いてある戸倉まで行き、車に乗り換えて直ぐ近くの片品温泉に浸かって2日間の疲れを癒す。此処は休憩するところも有りしばし横になって大いに休息できた。帰路は沼田に出て関越自動車道で戻る。2日間大変楽しく感動もあり(感動の山歩き、感動の星空)素晴らしい尾瀬縦走となった。同行した4人も同じ思いを味わってくれたのでは。再び尾瀬を歩く時が来る事を楽しみにして帰宅する