感動の山 両神山 
両神山山頂
2000年5月4日
ルート平面図
省略


高尾⇒五日市⇒名栗⇒秩父⇒志賀坂トンネル⇒八丁トンネル→八丁峠→行蔵坊の頭→西岳→ 東岳→前東岳→両神山山頂→落合橋分岐→落合橋→八丁トンネル⇒秩父⇒名栗(大松閣)⇒高尾

 
 5月の連休何処か山へ行きたいと計画を立てたのが今回の登山両神山となり、天気の良い4日に決行する。出来るだけ近くまで車で行きたいと地図で調べると八丁トンネルの付近が一番近かそうなので、秩父より志賀坂トンネルの手前を左折して林道を行き、八丁トンネル手前のトイレがある駐車場に車を停めて、両神山目指して登山開始。

 駐車場の際より足場の悪い急な登山道をジグザグに登ってゆき、丁度トンネルの上に出る。いきなりきつい登りで一汗かく、沢の源流の覆う様な岩壁に沿って、小さな谷、枝尾根をいくつか超え、開けてくると坂本からの道と合流して、しばらく行くと八丁峠に出る。峠には標識が数個有り、其の一つに、八丁コースの注意が書かれている、のこぎり状の稜線で鎖場が多く熟達者向きのコースのようだ。

 八丁峠より痩せた稜線の南面を巻くように一旦降り、再び上り詰めると、林業用で使われたらしい鉄塔跡に出る、鎖場のあるアップダウンを繰り返し行くと、行蔵峠の標識が有る稜線出る、稜線からの眺めは良く、八ヶ岳の頂に白く残雪が残っているのが見える。行蔵坊の頭より再びアップダウンを繰り返し西岳の垂直に切り立った岩壁に突き当たる。

<
八丁峠の標識 岩登りの連続する稜線 八丁コース登山口 鮮やかなアカヤシオツツジ

 鎖を頼りに10mほど垂直岩壁を登ると、大きなザックを背負った年配の女性2名が我々の登りきるのを待っていてくれる。関西より来たと言っていた。鎖場は降りる方が難しい所だが。鎖を巧みに利用して一人ずつ降りて行く。気おつけてねー!!と声を掛けて見送る。今日は此処まで来る間、5人ほどと行き違っただけで、鎖場の待ち時間は無かった。

 此処西岳山頂1613mで小休止する。西岳も非常に展望が良く春霞に浮かぶ山波が遥か彼方まで連なっているのが確認できる。回りの草木はまだ蕾が固く、緑は常緑木のみである。中に僅かだがピンク色した蕾と咲きかけた蕾が見られる。

 西岳より次のピーク東岳まではキレットになっていて、西岳を急降下...そしてまた東岳目指して急登すると、龍頭神社の祠があるピークに出て鎖場の続く尾根を行くと東岳1660mの山頂に着く。狭い山頂で一休み、上り下りの激しいコースで今日は体力を相当消耗しているが、目指す両神山山頂は未だ先だ。東岳から再び下り前東岳に登り、

 左手に天武将尾根に続く登山道を見送って、目指す両神山(剣が峰)に向かって前東岳を降る。此処まで来ると幾分登山道が緩やかになり樹林帯も出てきて気持ちも和み一登りすると両神山1723mの山頂に出る。狭い山頂は30人ほどの登山者で座る所なしの状態で記念撮影も容易でなかった。

 両神山山頂は混雑していてゆっくりと休憩が出来ず帰路の選択を話し合う、再び本来た道を引き返すか上落合橋に降るかの選択となり、...上落合橋に降ることにする。八丁コースを引き返す事はとても体力的に無理なので、登りの無いコースを選択する。山頂より僅か降った所に、上落合橋へ降る登山道に注意看板があり、一般者は利用しないようにと書かれている。

 如何し様かと立ち止まっていると年配者を8名ほど引き連れた人が先頭になって降って行くので、我々も安心して下って行き8人のグループとしばらく同行する間色々と話を聞いて、上落合橋より登ってきて再び上落合橋に引返す所と知り、再度安心する。

 始めは沢状の所をジグザグに下って行き次第に傾斜が緩くなって広葉樹林帯の尾根道となって、どんどん高度を下げて行くと前方に、うすいピンクの色をした花が咲いているのが見えてくる。近づいて見ると大きな木で葉が無く、うすいピンクの色をした花だけの木が数本有る。緑の中に一際目立つ花(アカヤシオツツジ)にしばし目を取られ立ち止まる。

 今日は一日苦しい八丁峠よりのコースを辿って来て最後にアカヤシオツツジの歓迎を受けて、苦しさが一転し、完走した満足感と合わさって、充実感を味わえる。

急斜面の階段を降って上落合橋の袂に出て林道を約1時間歩き八丁トンネルを抜けて駐車場に停めてある車に戻り帰路を辿る。秩父市を通過して名栗の大松閣で温泉に浸かり、再び帰路につく。