感動の山 蓬峠 七つ小屋山 
蓬ヒュッテ 蓬峠
2003年8月15日〜16日
ルート平面図
省略



ルート断面図 拡大
土樽⇒蓬沢(林道終点)→東俣沢出合→蓬峠(蓬ヒュッテ泊)→七つ小屋山→蓬峠→林道⇒土樽

 

雨の中計画どうり上越国境の蓬峠に向かう、日の出ICより圏央道に入って鶴ヶ島JCより関越自動車道で越後湯沢に向かう。高坂SAで朝食を取ってから雨の中上越国境に向かう。高崎を過ぎた当たりから雨もあがって遠くの山波が時折雲の合間より見えてくる。しかし晴れる事は期待できない雲行きで、谷川岳方面は雲に覆われていて何も見えない、関越トンネルを抜けて湯沢ICで下りる。近くのコンビニで食料を求めて登山の準備。
登山道の入口 ジャコウソウ 東俣沢出合の標識 東俣沢出合此処から急登に

 土樽駅に寄って目指す蓬峠の登山道を確認する、蓬沢に沿って3kほど林道が続き林道終点の駐車スペースに車を停めると突然!大きな蜂が数匹車をめがけて飛んで来てコツン、コツン、と当たってくる。始めはスズメ蜂だと思い車の中でじっとして見ていたが良く見るとスズメ蜂ではなく大きな虻なので様子を伺いながら、車の中に有ったスプレィを虻めがけて撒きながら車から出る。人間には攻撃してくる気配は無くスプレィを撒いていたら次第に虻は何処かに去っていった。

 早速登山準備をして13時30分蓬峠を目指す。蓬沢に沿って丁度1時間、右岸を東俣沢出合まで歩く。蛇、蝶、蛙、トンボや色々な花を見ながら小沢を何度も渡って変化のある登山道だ東俣沢出合からは沢を離れて山腹をジグザグに登って行く目指す蓬峠付近の山波みも見えてくる、天気は曇りだが登山には丁度良い8月だと言うのに気温も20度以下で涼しく快適な登山となる。

 東俣沢出合(標高950m)より約1時間20分シシゴヤの頭方面の尾根筋が見える中の休憩の標識がある所に辿り着く、雨上がりの登山道には色々な色(赤、白、黄、茶)をしたキノコが生えている、また登山道の際には鮮やかな色をした紫陽花の花が多く見られる。中の休憩より約1時間蓬沢の源流の一つ茶入沢に16時30分出る、茶入沢をトラバースして行くと赤茶けた地肌が露出しているガレ場に白花コゴメクサが群生している。

 標高もだいぶ高くなって来て霧が出てくる。ガレ場を横切って行くと水場と書かれた標識が有る沢に16時40分出る、水量が豊富にある沢を渡り、緩やかに成った熊ササの生茂る登山道を行くと、蓬峠(蓬ヒュッテ)が近い事を感じる、熊ササの生茂る斜面を3回ほど曲がりながら登ると目指す蓬ヒュッテ標高1529mが霧の中に薄ぼんやりして見えてくる。
赤茶けたガレ場を通過 水場の沢を渡る オニシオガマ 蓬ヒュッテが見えた!!

 今日は予約なしで来たのでヒュッテが満員で断られたら引き返す覚悟で、ヒュッテのドアーを開けて入ると誰もいない?、登山靴を脱ぎながら声をかけると山小屋の主人が出て来て、素泊まりOkと聞いて一安心する。ヒュッテに入って見ると登山者は我々2人だけ?、如何したのだろうと思いながら素泊まり料金2名分6000円を払って話を聞いていると、この天候で予約客全てキャンセルになったと言っていた。ヒュッテの主人には待っていた登山者が来なくなって残念だろうが、我々は大変満足する、蓬ヒュッテを貸切で泊まれるのだ!!

 早速夕食の準備に取掛る、コッヘルにお湯を沸かしてご飯(インスタント)を作り次にインスタントラーメンを作りながら無事ヒュッテに到着したので用意してきたウィスキィーで乾杯する。山小屋の気温は9度と低い、暖かい食事が出来て美味しく食べることが出来る。すばやく後かたずけをしてから外に出てみると一面霧で覆われている、明日の天気もあまり期待できそうも無い。ヒュッテに戻ってシュラフに潜って18時10分就寝する。
ミヤマコゴメグサ シモツケ

 8月16日6時起床、山小屋の主人はもう既に朝の準備をしている、早朝登山者が来る為と言っていた。朝食も昨夜と同じ内容ですばやく済ませる。荷物をまとめて出発準備完了。6時30分霧で視界が100mほどしかないが七つ小屋山標高1674mまで登って来る事にする。蓬ヒュッテから熊ササに覆われた中に出来た登山道を登って行くと30分ほどで左手にシシゴヤの頭の分岐が有るピークに出る登山道は熊ササで覆われているが色々の花も多く咲いている。ハクサンフウロ、オヤマリンドウ、オニアザミ、シモツケソウ、ウメバチソウ、ウスユキソウなど目を楽しませてくれる。

 シシゴヤの分岐より熊ササの丈が高くなって登山道を覆っている所が数箇所あり足元が見えず注意深くスリップしないよう歩くまた、霧で熊ササの葉に水滴が着いている為腰から下がびしょぬれになってしまう。高層湿原の木道を通過して緩やかな登山道の周りにはお花が多く咲いている、霧で視界が無いが足元に咲くお花が多く見られるので登山を楽しめる。8時丁度七つ小屋山山頂1674mに到着する。
ヒュッテの案内 ヒュッテでの夕食 七つ小屋山頂1674m 青空が広がって来る

 山頂は風が強く霧が谷より吹き上げて来るので10mほど戻った所で休憩する。シート敷き荷物を降ろしてコーヒータイムとする。横になって空を見ていると時折薄日が出て太陽光線を受ける。山頂で1時間30分を過ごしたが登山者は一人も来ない、此処も貸切となってしまう天候の回復は見込めないので引き返すことにする。帰路はゆっくり花の写真を撮りながらシシゴヤの分岐まで戻り此処で再びシートを敷いて休憩する。

 時間があるのでゆっくりしていると登山者が一人来て挨拶を交わしてシシゴヤの頭方面に降ってゆく。我々も蓬峠に戻り本来た道を引き返す。水場を通過してガレ場を横切り、茶入沢をトラバースして降ってゆくと、霧が一瞬に晴れてきて青空が広がってくる。群馬県側は天候が悪いが、新潟県側は晴れている。蓬峠は県境にあって、南風のため群馬県側の天候になってしまう。
キオン ハクサンフウロ ヤマハハコ アキノキリンソウ

 陽が出てきて暑くなって来たが樹林帯の中の登山道なので暑さはしのげる。12時30分東俣沢出合に戻る。此処でしばらく休憩残った飲料水を飲み喉を潤す。此処からは沢に沿った平坦な路を林道まで約30分降るのみ。此処まで降ってくる間途中で一人だけ登山者に逢ったのみ天候の影響もあるが登山者が少ないのに疑問が湧く。

 東俣沢の出合より沢沿いに陽射しが強くなった中を林道終点まで降る。13時20分到着。林道には車が8台ほどあって近くの沢でキャンピング等をしている。車に戻りザックを降ろして振り返り蓬峠方面を眺めたが霧の中で見えず。近くの温泉に入って帰る予定でいたが国道17号線を戻り途中の湯宿温泉の露天風呂に浸ってさっぱり、念願の蓬峠を達成できた満足感にも浸り帰路を辿る。